2026年2月18日(水)15時~16時30分、兵庫県立大学神戸防災キャンパス大教室において、本研究科教授・青田良介先生の最終講義を開催しました。

青田先生は、兵庫県職員として阪神・淡路大震災を経験された後、アジア防災センターへの出向などを通じて国際防災協力に従事されました。仕事と並行して神戸大学の博士課程に進学し、災害NGOや中間支援組織、復興基金の研究をテーマに博士号を取得。2015年に本学に着任され、2017年の減災復興政策研究科の設置にも中心的な役割を担ってご尽力いただくなど、本研究科の教育・研究・社会活動の発展に大きく貢献されました。
開会の挨拶では、永野康行研究科長から、青田先生の研究や教育によるご貢献について詳しい紹介があり、感謝の言葉が述べられました。

青田先生の最終講義では、「阪神・淡路大震災と減災復興ガバナンス」と題し、ご自身のこれまでの歩みと研究成果を体系的に振り返られました。
兵庫県庁時代からの国際分野での経験や在外勤務、アジア防災センターでの活動を通じて培われた国際的視野と、防災行政への問題意識が紹介されました。
とりわけ1999年台湾・集集地震における政府および民間セクターの動きは、その後の研究の方向性に大きな影響を与えたことが語られました。

阪神・淡路大震災に関しては、中間支援組織や復興基金の役割とその意義について詳しい報告がありました。
被災者復興支援会議によるアウトリーチ型のニーズ把握と政策提言、復興基金による柔軟な財源措置、自助・共助・公助の連携による復興の推進など、兵庫における復興の制度的枠組みの特徴について、具体的事例を交えて分かりやすく説明されました。
さらに、東日本大震災以降の復興制度の変化や、令和6年能登半島地震を踏まえた広域支援体制の課題にも言及し、地方主体によるローカル・ガバナンスの重要性や、中間支援機能の重要性について解説がありました。
台湾をはじめとする海外事例との比較も交えながら、今後の減災復興ガバナンスの方向性について幅広い視点から論じられました。

講義の終盤では、阪神・淡路大震災の意義の体系化や海外事例研究の深化など、今後取り組みたい研究課題についてもご説明がありました。ご退職後は、オーストラリアでの在外勤務で学んだ「人生を楽しむ」ことを重視しつつも、防災についての研究や社会貢献を継続していきたいとのお言葉もありました。
講義終了後には、これまでお世話になった教員、職員、学生から花束や記念品が贈呈され、長年のご功績に対して感謝の意が表されました。
青田先生のこれまでの多大なるご尽力に心より感謝申し上げますとともに、今後ますますのご活躍をお祈り申し上げます。



