修士2年の奈良雄規です。本研究科では、減災復興に関する実践的な視点を獲得することを目的に、「事前の備え」や「災害後の復興」に取り組む現場に実際に入るフィールドワークを実施しています。学生はそれぞれの研究テーマに沿った現場を求め、北は北海道、南は口永良部島、はたまた海外へと飛び出していきます。
今回の「日々是減災」では、昨年度私が訪れた地域の一部をご紹介致します。
阪神・淡路大震災での教訓を踏まえ、災害対策専用庁舎として整備された兵庫県の災害対応の司令室である災害対策センター。いかなる災害に対しても堅固で、夜間や休日でも発災直後から初動対応できるよう「24時間監視・即応体制」がとられています。
雨に濡れる新緑が美しい、コウノトリの里。
1925年に起こった北但馬地震の震源地である田結(たい)集落。
当時、揺れにより倒壊した家屋からの救助より、消火活動を優先したため焼死者がなかったことや、地震が起こると津波が来ることなどが、94年経過した今も行事を通じて語り継がれています。
北但馬地震が起こった5月23日、集落の高台にある神社の周りを参拝者全員でぐるぐるぐるぐる1,000周する「田結のお千度参り」
収穫前の稲穂が雨に打たれ頭を垂れる、「高遠の桜」で有名な高遠町。
集落内のほとんどが土砂災害警戒区域に指定されており、過去に台風で土砂災害・浸水害の被害を受けた、高齢化が進む地域で地区防災計画策定に向けた取り組み。
高遠そばの美味さの虜になり、通った3回。
グラグラっと揺れると待ったなし。そんな地域と行政が取り組む津波防災について。
自主防災組織により整備されたマイ避難路は、標高22mまで一直線。
淡路島の面積よりも大きい十津川村。大規模な土砂災害により大きな被害が出た紀伊半島大水害(平成23年)からの復興について。
村の材木を使い、村の業者が力をあわせて作業にあたった応急仮設住宅。
吉野建て、スバルノフキオロシといった十津川独特の建築様式を残し、村の風景への溶け込みが図られた復興公営住宅。
全てはご紹介しきれませんが、各地で沢山の方にお世話になりました。
ありがとうございます。
祈ると晴れる、そんな能力があればと。。。