減災復興政策研究科修士1年の原耕平です。社会人採用の大学院生として当研究科で様々な知識や知見を学んでいます。そして、あっという間の1年が過ぎようとしています。
この時期、院生は、各自の研究テーマと研究計画をまとめます。
当初からやりたかった研究テーマに進む者もあれば、大学院での学びや被災地などでのフィールドワークを通じて研究テーマを決める者もあります。私は後者に当たります。
私は、平成30年7月豪雨で被害の大きかった岡山県倉敷市真備町岡田地区でのフィールドワークをきっかけとして、被災した子育て世代が、平時の子育てに加えて、災害に起因するさまざまな「上乗せの労働」を抱えている深刻な実態を目の当たりにしました。必要な支援は何なのか、なお残る課題は何か、研究したいと考えています。
この研究テーマに決めたことは、現在、私が2児の父親でありまさに子育て世代であることから、関心のベクトルが重なったことも大きいように思います。
不思議なもので、この研究テーマを決めてから、平時の子育てにも今まで以上に関心が向くようになりました。子どもに合わせて食事をつくる、子どもの送り迎えをする。当たり前のように見えるこれらのことが、実は「労働」のように大変であることに「気づき」がありました。
「嫁まかせ」から移行すべく、まずは朝ご飯を積極的に担当してみたりしていますが、我が子たちからは、「あ、おいしい」という嬉しい言葉もある一方、「味がうすい」「辛い(父はよくみそ汁に七味を入れる)」「これ、きらい」などの批評を浴びています。
研究もそうですが、自分のうちのこともめげすにしっかりやろう、と思いを新たにしています。