1998イギリスのリーズで始まったとされる「サイエンスカフェ」は、1杯のコーヒー代を払えば誰でもサイエンスの議論に参加できるというもの。兵庫県立大学減災復興政策研究科では、地域の方との新たな減災復興のリスクコミュニケーションの場として、「減災・未来カフェ」として、今年度から開催することになりました。
1回目(6月8日(土))である今回は、当科研究科長の室崎益輝さんをゲストに招き、「南海トラフ地震での住宅再建の事前準備」をテーマに開催しました。
室崎さんからは、南海トラフ地震対策においていわゆる「臨時情報」が出てから慌てるのではなく、被害想定をもとにして、各自がとり得るべき事前準備をしっかり進めるよう、お話がありました。
参加者からは、「南海トラフ地震に対する減災のために地域は何をすべきか?」「津波避難のための備えについてアドバイスをいただきたい」など事前の備えについての質問をはじめ、「兵庫県が実施している再建救済制度(フェニックス共済)への加入者を増加させるにはどうしたら良いか」「罹災証明制度について、南海トラフ地震に向け見直しの必要はないか」といった自治体職員ならではの質問も寄せられました。
また子育て世代の女性からは、南海トラフ地震による自宅の被災を危惧した質問が寄せられ、「自宅が被災した時、貯金がいくらくらいあれば良いか」という質問もあり、南海トラフ地震をより身近な問題として考え、理解を深めていただくきっかけになったように思います。
次回の「減災・未来カフェ」は、12月7日(土)に当研究科の森永速男さんをゲストに「地震予知とその可能性について」をテーマに開催します。お誘いあわせの上、気軽に会場まで足を運んでみてください!
(文責・減災復興政策研究科 M1原・多田)